当院では5月24日に始まった新型コロナワクチン接種ですが、7月3日で接種1回目の3週間、接種2回目の3週間が終了しました。当院では週150人の接種を行っているので、およそ450人の接種が終了したことになります。この期間の接種者の多くは75歳以上の高齢者でした。1回目の接種については以前のブログも見てくださいね。クリニックでの接種の問題点は、動線がシンプルにできないこと、経過観察の場所がないこと、事務作業が地味に多いことでしょうか。当クリニックでは受付を済ませた後、診察室で予診をし、点滴室で接種と経過観察をするという流れとなります。特に高齢者では診察室に呼び入れ、また点滴室に呼び入れるところに時間がかかってしまいます。また、接種券にシールを貼る作業が地味に大変で、看護師は接種、経過観察、外来患者の問診・バイタル測定・採血など忙しく、事務も通常の外来患者+ワクチン接種者の対応で忙しく、予診時に医師が貼ることにしました。院長、副院長の2診体制なので、医師の方が少し余裕があります。また、少し老眼が進んだ2人の医師にとって、シールを剥がしたり、定位置に貼ったりとよいリハビリになってます。
2回目接種の3週間を終えて
2回目接種の3週間は接種する側も、される側も慣れているので比較的楽に進みました。ワクチン接種の流れはある程度完成され、予診も1回目のデータがあるので要領よく聞くことができます。接種される側も『はいはい』という感じで予診を終了してくれます。問題点は2つあります。1つめはアセトアミノフェンがどこにも無いことです。最初アセトアミノフェンという薬剤名がでてしまい、ドラッグストアからアセトアミノフェンが消えてしまいました。私はずっと手持ちの解熱鎮痛薬でもいいよとアドバイスしていましたし、高齢者では発熱も少ないこと、1~2日がピークで3日目には良くなってくることを説明すると多くの方は安心してくれました。アセトアミノフェン買ったけど使わなかった方は次の接種者に譲って下さいね。もう一つの問題点は2回目接種予定日に打てない方が10人程度いたことです。急病で来れない方・打てない方、2回目は打ちたくないという方と原因はいろいろですが、この2回目の枠をどう処理するかが大きな問題となります。単純にキャンセル待ち方の1回目を入れてしまうと、今後この枠はずっとずれていくことになってしまいます。よって、保健所と相談し1回目は当院で、2回目は大規模接種に入れてもらうようにしました。
1回目接種、2回目接種ともにおかげさまで無事に終了しました。経過観察中にもトラブルなく、家に帰ってからも大きなトラブルを起こした方はいませんでした。かかりつけで接種するのは接種する側、される側にとって大きなメリットだと思います。今後は年齢相も下がるので、副反応が多くなってくるかもしれません。アナフィラキシーや迷走神経反射も起こるかもしれません。油断できません。
問題発生!ワクチン供給不足で予約一時中止!
当自治体では7月始めに60歳から64歳、中旬から59歳以下の接種券の発送が予定されていました。7月5日現在60歳から64歳の接種券は発送されたと思いますが、保健所からワクチン供給不足のため新規予約を停止するように指示がありました。59歳以下の接種券の発送も遅らせる可能性があるとのことでした。全国的にこのような事態となっており、多くの病院、医院で混乱しているようです。少し先まで予約している病院では予約済みの方にも打てるかわからない状況、最悪、延期となる可能性があるようです。これはワクチンの供給状況を予想せずに、無計画に集団接種を増やした結果です。もう少し計算してよ~という感じですよね。こんな状況なら、クリニックで接種するのもやめようかな~となってしまう所も多数出てきそうですね。少なくとも病院での接種は安定させてほしかったと思います。病院で接種する方の方が基礎疾患がある場合が多いはずです。集団接種にもファイザーを使うからこんなことになってしまったのでしょう。反省しましょう。プラスに考えると、ワクチン接種をやろうと一致団結すれば、こんなに素早く出来るということがわかったということでしょうか。日本ってすごいですね。いずれにしても計画的にやらないとみなさんが迷惑を被りますので、よろしくお願いしますよ。
まとめ
とりあえず3週+3週の6週間は無事に終了しました。次の3週+3週もほぼ予約が埋まっていますので、とりあえずこの方の分まではワクチン供給されることを祈っています。