~運動負荷試験~狭心症を調べましょう

検査

今回は運動負荷試験についてつぶやきます。当院では2021年3月から循環器内科を新設しています。先日マスター2階段負荷試験の検査台(表彰台みたいな)が届きました。なのでこのテーマなのです!

運動負荷試験の種類

運動負荷には、マスター2階段負荷試験(階段昇り降り)トレッドミル負荷検査(ベルトコンベアの上を歩行)エルゴメーター負荷試験(自転車)などがあります。
マスター負荷試験は負荷量が一段階(一定)の負荷試験で、トレッドミルやエルゴメーターは負荷量が多段階(ステップアップ)の負荷試験です。運動処方などに利用される心肺運動負荷試験ではエルゴメーターを用います。負荷量を直線的に増加(漸増負荷)させる運動をしながら、呼吸中の酸素や二酸化炭素をモニターし、様々なデータを取ります。
マスター負荷試験は1分30秒(マスターシングル3分(マスターダブル年齢、性別、体重によって決められた回数の階段昇降をします。手軽に検査できますが、限界まで負荷をかけることはできません。一般的に運動中の心電図はとらない(頑張ればとれますが、、、)ので、リアルタイムの判定はできません。
トレッドミルやエルゴメーターではやや大掛かりな検査となりますが、十分な負荷をかけたり、被験者の限界まで負荷をかけることができます。運動中の心電図も記録するので、運動中の心電図変化も判定できます。
心肺運動負荷試験は上の3つとは目的が異なり、リハビリテーションの目標運動処方を決めるために行うことが多いです。

運動負荷試験の目的

運動による症状の有無心拍数の変化心電図の変化を記録します。主な目的は狭心症の評価です。心臓を養う血管(冠動脈)が動脈硬化などで狭くなると、特に運動したとき(心臓の酸素消費が増える)血流不足となります。心臓の血流不足になると様々な症状が起こります。前胸部が圧迫される、締め付けられるという典型的なものから、胃のあたりの不快感、喉の違和感、顎の違和感、左肩や左腕の痛みなど胸から遠い部分の症状のこともあります。運動負荷により狭心症を再現し、症状と心電図変化を捉えます。マスター負荷試験は時間と回数が予め決められているので、被験者の限界までの運動はできませんが、狭心症リスクの高い患者様の狭心症を積極的につかまえる入り口の検査となります(スクリーニング)。また、糖尿病患者様や高齢者では狭心症や心筋梗塞でも症状がない場合がありますので注意が必要です(無症候性心筋虚血)。

主な対象患者様

  • 動作、運動後に胸部症状(上記のように様々)を自覚する患者様
  • 狭心症リスクの高い患者様(高血圧症、糖尿病、脂質異常症、喫煙、心疾患の家族歴
  • 狭心症、不整脈など治療後の評価が必要な患者様
  • 運動に対する心拍の反応性、不整脈の増減を確認する必要がある患者様

マスター負荷試験の大まかな流れ

  • 運動・心電図検査のしやすい服装に着替えます。
  • 運動前の心電図検査、血圧測定をします。
  • 1分30秒または3分間に決められた回数の階段昇降をします。
  • 1・2歩で昇り3・4歩で降り4-5歩で方向転換の5歩が1サイクルとなります。
  • 問題なければ時間通りに終了します。胸部症状、足の疲れ、息切れ、運動不可能なその他の症状で終了する場合があります。
  • 負荷後の心電図検査、血圧測定をします。胸部症状が持続したり、心電図変化が持続している場合は、改善するまで測定を続けます。
  • 順調にいけば15分程度の検査時間となります。

判定(狭心症について)

結果はすぐに出ます。症状、心電図変化により狭心症を判定します。狭心症は一時的な血流不足ですので、運動前にみられなかった所見が運動後に現れ(心電図でST部分の低下)、運動後安静で徐々に改善するというように変化します。マスター負荷試験で判定陽性となれば、さらなる精密検査(核医学検査・心臓カテーテルなど)を勧めます。マスターダブル負荷試験が陰性であれば、軽いジョギングやテニスのダブルスなど軽いスポーツ、北海道の冬の運動「除雪」もある程度は問題ないと考えます。

まとめ

当クリニックでマスター負荷試験が出来るようになったのでちょっとだけお知らせしました。40-70歳くらいで生活習慣病を治療中でタバコをやめられない、そこのアナタ、運動負荷試験はいかがですか?

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